識者たちが「当代髄一」と声を揃えるグラン・ドメーヌ 完璧なオーガニックの畑からピク・サン・ルーのテロワールを体現する
近年、コトー・デュ・ラングドックのサブ・アペラシオンの中で、ラングラード、モンペイルー等と並んで、最高峰の呼び声が高いピク・サン・ルー。このピク・サン・ルーにあって、識者たちが「当代髄一」と声を揃えるのがドメーヌ・クロ・マリ。
フランソワーズ・ジュリアン女史とクリストフ・ペイリュス氏が当主を務めるドメーヌが送り出すキュヴェは、フランス国内の星付きグラン・レストランはもちろん、世界中からオファーが入り、一瞬にして完売する。ピク・サン・ルーは、パリからモンペリエに向かう飛行機の中からも、くっきりとその姿を見ることが出来る。切り立つ崖を持つ小高い丘と、その麓の斜面にある畑で構成されるアペラシオンである。アルジロ・カリケール土壌を中心とするが、低地部においては川が運んだアルジロ・リモヌー土壌を持つ。南仏で最も女性的で凝縮感のあるワインと言われる由縁は、この土壌に起因する。
クリストフ氏はビオディナミを信奉しており、完璧なオーガニックによる栽培を行っている。除草も化学薬品は一切用いず、鋤き入れで対応している。また、収量に関しては無理に「低収量」にする事はぶどう本来の生態を崩すとして、バランスの取れた収量にしている。果実がきれいに凝縮し、なめらかでエレガントなタッチになるこのアペラシオンの葡萄が更なる高みに到達する。