シャトー・レオヴィル・ポワフェレのオーナー、キュヴリエ家から、ポワフェレ醸造チームが手がけるガストロノミック・レストラン御用達ワイン
1990年代から、劇的な品質の向上が話題を呼ぶサン・ジュリアン第2級、レオヴィル・ポワフェレ。現在、この偉大なるシャトーを率いるのはディディエとオリヴィエ・キュヴリエの兄弟。かつてメドック最大・最上と言わしめた「レオヴィル」を巡る、領地割譲の歴史は有名。そのうちの1つポワフェレをキュヴリエ家が購入したのは1920年。ディディエが指揮を執るのは1979年から。父が始めたワイン商を継いだ弟のオリヴィエに販売を託す。
偉大なる2003年ヴィンテージに、ロバート・パーカーは、1級に最も近いと言われる隣人ラス・カーズより評価の高い、驚愕の96点を与えた。また、ヴィノテーク誌でも、2006年のプリムール試飲を総評した田崎真也氏は、同じサン・ジュリアンのグリュオー・ラローズに「16.5点」、レオヴィル・バルトンに「17.5点」を与えた一方で、ポワフェレには同年の最高と名高い、モンローズと同等の「18点」を与えた。1994年からコンサルに加わったミッシェル・ローランの助言で、ファイナル・ブレンドを1年先に伸ばしたというオリヴィエ。「たった4ヶ月でプリムール試飲のためだけにブレンドをしてもワインの真価は計り知れない」と慎重、且つ、懐疑的な姿勢を見せるが、ポワフェレに対する期待は年々高まるばかり。ジャーナリストの評価にも媚びることのない、毅然とした高潔な魂を持つ限り、この先も躍進が続くことは間違いない。