ウインザー卿、ポール・マッカートニー等、英国 VIP 御⽤達。 先代から特に英国で⾼い評価を得ていたが、 南仏で BIO 栽培を学んだ息⼦が 2017 年に戻り、品質急上昇中
モエ・エ・シャンドン社も美しいセラーを構える、オーブ県コート・デ・バールのジイエ・シュール・セーヌ地区。 ドメーヌの歴史は、1950 年、母方の祖父であるアンドレ・ブレマン氏が葡萄栽培の農家を始めたことに遡る。
1972 年、娘マリーの婿、アンドレ氏が継ぎ、ドメーヌ・マリー・ドゥメを興すが、当時はスティルワインを造っていた。
シャンパーニュ造りを始めたのは 1987 年からである。
現在の当主は、息子のピエール。ブルゴーニュ、ジュラ、ニュージーランド、南仏等で修業し、2017 年に実家に戻った。
約 10 年に亘り、多くのワイン産地で研鑽を積んだが、中でも最後の南仏フォジェールのドメーヌではビオを学び、実家に戻ると、 父の時代から除草剤は廃止していたが、さらに畑の状態を向上させるべく、化学肥料や薬品の使用を一気に 40%も削減、
土壌にダメージを与えるボルドー液(硫酸銅)の使用を廃止する等、より環境に優しい自然な栽培を始めた。畑の状態が
良くなれば、ワインの品質も直結して向上する。ピュアでクリーンな果実味に、溌剌とした酸、礫の多い土壌を反映した ミネラリーな味わいが際立ち、年々洗練を増してゆくようだ。
日本ではほぼ無名のドメーヌだが、日照豊かで肥沃な土壌が一般的なシャンパーニュ南部にあって、急斜面の礫の多い 土壌から生まれるミネラリーなシャンパーニュは、世界一<味と価格>にうるさい英国人が見逃すはずがなかった。
中でも、ウインザー卿、ポール・マッカートニーといった、一流を知り尽くした英国のVIP の御用達シャンパーニュでもある。