コート・デ・ブランの白亜の大地を母にして、シャルドネの精髄を結晶させるクラマンの鮮白
本拠地をコート・デ・ブラン地区南部のヴェルトゥ村に置き、ブラン・ド・ブランのお手本のようなシャンパーニュを産み出し続けるドメーヌ。グラン・クリュのクラマン村に、多くの区画を所有する。現在はギィ・ラルマンディエ氏の息子、フランソワ・ラルマンディエ氏が栽培から醸造までを一貫して取り仕切る。同家に足を踏み入れて、まず目に飛び込むのは100年近く前の圧搾機。当主のフランソワ・ラルマンディエで5代目と、随所にその古い歴史を垣間見ることができる。
ギィ・ラルマンディエのシャンパーニュの素晴らしさはクラマン村の精妙さに集約される。クラマン村は、ブルゴーニュ地方のコルトンの丘に似た形を持ち、丘をぐるりと取り囲んだ東向きの斜面と南向きの斜面を持つ。シャープなブラン・ド・ブランを産み出すアヴィズ村やメニル村は表土の薄い、東向き斜面であるのに対して、クラマン村は、やや厚めの表土と南向きの斜面を持つため、キレがありながら豊かな果実味と柔らかさを持つ葡萄を産み出す。コート・デ・ブラン地区の中で最も日照に恵まれる丘のため、品質の安定感は随一。オジェ村、メニル村から醸される力強く鋼のような酸とミネラルを持つ一瓶とは、全く異なるスタイルである。2000年には、ヴィナリースのコンテストでスタンダード・キュヴェが最優秀賞を獲得。