太陽に愛されマルヌ川に育まれるキュミエール村の象徴、知性と情熱のシャンパーニュ
アンボネイ村、ブージィ村などの特級村に決して負けないピノ・ノワール造り出すキュミエール村でその歴史を1600年台まで溯れる生粋のシャンパン・ファミリー。若き当主、ジャン・バティスト・ジョフロワ氏は、「ドメーヌは、畑での作業が命」と言い切る。「ネゴシアンとは違い、葡萄の栽培に失敗したとしても、他の栽培家から購入できるわけではないから、当然畑での作業にもっとも力が入る」
自然堆肥、天敵虫の活用によって、15年前からほぼオーガニック。キャノピー対策も万全で、日照と風通しを十分確保するための葉落しなど実にきめ細かく畑を管理している。収穫に際しては、熟した葡萄だけを摘み取るために、全ての区画の収穫を1週間おきに3回行うというこだわりよう。
キュミエール村のテロワールの特徴は、抜群の日照量である。毎年シャンパーニュ地方324村の中で、一番最初にバン・ド・ヴァンダンジュが公布されることからも実証される。村全体が東南向きの斜面で、マルヌ川の反射光が寒い日の温度を和らげてくれる。「山と川に囲まれたオーブンのような」地形である。
ドメーヌが所有する斜面中腹以上で栽培されるピノ・ノワールによるキュミエール・ルージュはしばしばアイ村産やブージィ村産をも凌駕する。この素晴らしいテロワールから得られる黒葡萄は、凝縮感そのもの。