僕の中の一番のジュヴレイ

僕の中で一番のジュヴレイ・シャンベルタンは、何と言ってもアラン・ビュルゲです。

今日、お客様との試飲会があり、こちらのジュヴレイ04を試飲したのですが、改めて素晴らしい作り手さんであると思いました。

04の村名物はまさに飲み頃に入りつつあります。

薄いようで濃い。

濃いようで薄い。

昨今、醸造技術の標準化は進み、

「色も味わいも濃い、やや甘いピノノワール」

というスタイルが徐々に主流になりつつある中、

エレガンスを追求し、ガストロノミーと共に真価を発揮するジュヴレイです。

ポテンシャルの高い優れた葡萄を栽培していれば、ジャーナリスト受けしやすい、濃く抽出したタイプのワインを造るのは、技術的に簡単です。

しかし、彼はそんな素材を使って、究極の中庸を極めたワインを造ります。

一見、「静」。

しかし、そのポテンシャルは激しいほどに強い。

まさに、ブルゴーニュ・ピノの正統王道ともいえる味わい。

そして、それを貫く職人の美学。

車でいえば、スポーツカーにも負けない最高性能のエンジンを装備しつつも、

あえてそのパワーを前面に押し出さず、

究極に快適でラグジュアリーな乗り心地を追求した最高級セダン、

といえば、わかりやすいかも知れません。

飲み込むほどにほれ込むジュヴレイです。

今やワインの世界もグローバルスタンダード。

味わいの評価のスタンダードも画一化が進む中、全く逆の方向のワインを造る職人魂、を感じさせるワインだと思います。

ちなみに、ラベルには謡いませんが、古くからビオ栽培をしている生産者です。

今、世界で流行りの「ビオワイン」ですが、誰よりも昔から実践していながら、あえて名乗らない。

それは、ビオとはワイン造りにおける一つの栽培技術でしかなく、

自分が作っているのはジュヴレイであって、ビオワインではないから。

本日の試飲会で、久々に感動したピノノワールだったので、少しワイン屋らしく。。。

一覧へ戻る

サロン・ド・ヴァンパッシオンへのご登録

ワイン愛好家のみなさまに特別な情報をお届け

【入会費・年会費無料】

  • 特別試飲会
  • 限定レアワイン
  • 生産者来日イベント